この記事に書かれていること
●3年で3億円売上を上げるネットショップを運営するために必要な4つの力とは?
●継続力がなかった杉本先生が、2011年から7年以上1日もかかさずブログを書き続けられるようになったわけ
●売上が上がらないネットショップは戦略がない。売れるネットショップを築く戦略を作るために重要な2つのポイント
●会社経営の生命線となる『〇〇情報』!それを活用して手に入れられる結果とは?
●「楽々」「簡単」「誰でも儲かる」というビジネス書を買い続ける人が、絶対に稼げるようになれない理由
杉本幸雄さんインタビュー(Youtube版)
ネット通販の魔術師 杉本幸雄
山倉:本日のゲストは金園社から「ど根性で11o億円売った魔術師が教える 片手間では絶対成功しないネット通販」を出版されたネット通販コンサルタント 杉本幸雄先生です。
これまでのコンサルティング指導で、110億円の売上作りに貢献されています。楽天市場ランキングで、総合1位、ダイエット部門1位、健康部門1位、コスメ部門1位、食品部門1位を獲得。独自ドメインショップの売り上げを30倍にするなどの成果をだされています。
さらに80%以上のクライアントを目標を達成に導いており、「ネット通販の魔術師」という異名をお持ちの杉本さんです。
ネット通販の魔術師 杉本幸雄さん(以下、杉本):ネットコンサルタント、ネット通販の魔術師 合同会社の杉本幸雄です。 私の仕事はクライアントさんの「3年で3億円の売上を作ること」です。 主に化粧品・ダイエット用品・健康食品などの分野を扱っています。
クライアントさんはオーナー経営者さんが多く、私がコンサルティングを始めるまではネット通販には未参入の会社が多いです。
売れないはずの本が、4年経っても売れ続ける理由
山倉:本の表紙には「大手出版社NG企画」と書かれています。それほど過激な内容なのでしょうか?
杉本: 皆さんもご存知の出版社から、出版の依頼がありました。編集部の会議では「出版しよう」ということになったのですが、営業部の会議で NG になってしまいました。
その理由は、この本や、私のコンサルティングのキーワードとして「片手間ダメ」「ど根性が必要」と掲げていることが関係しています。
ネット通販に関しての本は「楽々」 「誰でも」「 片手間OK」が主流ですよね。その真逆のことを伝えているので、「この本は売れないだろう」という予測になってしまうんです。それでNGになってしまったのです。
山倉:「楽々・手軽に・簡単」という主流の真逆だから、NGになったのですね。
杉本:でも実際にはこの本は、出版から4年経っても売れ続けています。 売れている理由は、「楽々、片手間」では無理だということを、身を持って知っている方達がいるからです。それは、ビジネスを始めて3年が経ち、自分が望む成果を手に入れているような経営者さん達です。そういった方が支持してくれているのだと思います。
逆に出版社の方は、サラリーマンとして働かれていますよね。そのため「片手間では上手くいかない」ことが、分かりにくいのかもしれません。
「最新の手法」VS「定番」稼ぎ続けられるのはどっち?
山倉:「ネットで物を売る」ことを考えると、「最新のマーケティング手法」「データを活用してスマートに販売する」というイメージがあります。 なぜネット通販で売上を上げるために、「ど根性」が必要なのですか?
杉本:「ど根性」という言葉が好きで使っています。 多くの方が「根性」の正しい意味を把握されていないかもしれません。根性というと「スポ根」などのイメージで、「とにかく無我夢中で頑張れ」という意味合いで受け取っていると思います。
根性というのは本来、仏教用語です。根性の正しい意味は「初めにやりたいと思ったことを、最後まで貫くこと」。別の言葉で言うと「根気」です。成功するためには、やり通すことが必要になりますね。
—–最新より本質を追い求める
杉本:先ほど「最新のマーケティング手法」というキーワードがありましたが、私は「最新」というものを否定的に見ています。最新ということは、「それがいいかどうか、まだわからない」ところがあります。
山倉:確かに、上手くいったことが実証されている事例が、少ない段階ですよね。
杉本:毎年のようにSNSや、新しいメディアを活用したマーケティング手法が出てきています。しかし、「最新」と言われていた手法で、残っているものは少数ですよね。
そこで私は「最新」より「本質・定番」のやり方をお伝えしています。「最新のもの」ではなく、「流行りに流されないやり方」を私はお伝えしています。
—-アナログな部分こそ大切にしたいネット通販ビジネス
杉本:また「スマートに」という部分についても、お伝えしたいことがあります。 「スマート」というと「汗をかかず、効率よく」というイメージですが、実はネット通販は、やることがとても多いです。すでにネット通販をしている方はご存知かと思います。
注文を取る場面では、ネットを介して行うのでスマートに見えるかもしれません。 しかし、その後の作業はアナログ的な部分がとても多いです。
山倉:確かに梱包や発送などは全て手作業で行いますよね。
杉本:他にも販売ページ制作、ページの更新は全て手作業で行います。 ビジネス戦略を考えるところも、機械が「次はこれをやりなさい」とは教えてくれないですよね。やるべきことはネット通販でも、リアルな店舗でも変わりません。 経営には、手間をかけなければいけないことがたくさんあります。
山倉:そういったところでど根性が必要になってくるわけですね 。
杉本:成功するまでやり続ける根気が大切です。そのため「ど根性」が必要だと伝えています。
成功しているショップにはあって、低迷するショップにはない「戦略」
山倉:売上を上げ続けているネットショップと、売上が上がらないネットショップの違いを教えてください。
杉本: 私のプロフィールの通り、クライアントさんの8割が売上アップに成功しています。うまくいかなかった2割のネットショップには、ある共通点がありました。
それは戦略がなかったことです。
山倉:戦略があるネットショップは成功して、なかったネットショップは失敗しているんですね。
杉本:戦略というのは「どうやって戦っていくか」という会社やビジネスの在り方。やり方ではなくて 、在り方。失敗していくクライアントは、考え方の軸がなく、その都度問題に対処するため、経営が不安定でフラフラしてしまいます。一方、戦略がある会社は、どこに進んで行くかという「目的」や「目標」が定まっています。
スタート地点とゴール地点が分かっていれば、どのように進んで行けばいいか見えてきますよね。「会社・ビジネスの在り方=戦略」に対して、「目標に向かって、具体的にどんな取り組みをしていくか」は戦術となります。
戦術というのは「何をやらないかを決める」ということでもあります。「世間で流行っていても、最初に決めたビジネス以外はやらない」とか「安売りはしない」「こういう方はターゲットにしない」というように戦術が決まっていると、考え方・やるべきことが決まるので、進みやすいです。
山倉:戦略・戦術が決まっていると軸がブレないので、ゴールまでまっすぐ進めますね。
—-現状認識をすることで、目標との差が明確になる
杉本:ゴールに進んでいくために、大事なのは現状認識です。自分たちのネットショップ・会社が現在どのような状況なのか。自分たちの能力・資金力・会社の持っているソフト面・ハード面はどうなっているのか。
そういった現状認識ができているから、「現状と目標の差を埋めるために何をすればいいか」がわかります。
「現状認識」「ゴール設定」「戦略を持つ」この3つができているネットショップは売上を上げ続けています。
戦略を作る時にまず決めるべき「2つのこと」
山倉:戦略を作っていくときにまず何から始めればいいでしょうか?
杉本:私の場合はまず「ターゲットを決めよう」とお伝えしています。もう1つは「ショップのコンセプトを明らかにしよう」ということです。「コンセプト=ショップの在り方」で、コンセプトから外れることはやらないようにしています。
例えば、「日本一安売りのネットショップをやろう」ということであれば、「日本一安くない商品は売らない」ことが決まりますよね。 「ターゲットを明確にして、その人たちにどんな価値を提供するか」を決めてしまえば、 それに沿った商品を売って、それに合った接客をすることができます。戦略を考えるときに「コンセプトメイク」「ターゲティング」は非常に大事になってきます。
「顧客情報」は安定した経営の生命線である
山倉: どんなビジネスでも新規顧客を獲得することが難関です。ネット通販でも新しいお客さんを獲得する必要がありますが、その秘訣はありますか。
杉本: ネット通販の場合、リピーターができて初めて儲かる仕組みになっています。そしてリピーターは新規顧客からしか生まれません。そのため新規顧客はゲットし続けなければなりません。
新規顧客の獲得に苦労しているネットショップはたくさんあります。以前のように「検索上位であれば、売れる」時代ではなくなっています。
新規顧客を獲得するためには、「見込み客との接点を作り続けること」が重要です。基本的なところでは「検索対策をする」「 SNS やブログで発信を続ける」こと。私のクライアントさん達は、3年で3億の売上を作ることを目標としているので、広告もガンガンやっています。
そういった集客活動していると、見込み客さんの個人情報が集まります。メールアドレス・LINE ID ・住所・電話番号などが獲得できますよね。それは本当に価値の高い資産です。ネット通販でなくても一緒ですが、会社経営をしていたら、顧客情報は生命線です。
見込み客と継続した接点を作れる最高のツールとは?
杉本:その場ですぐ買ってくれるお客さん、つまり「今すぐ客」の割合は少ないですよね。「お客さんの個人情報を持ちながら、何の接点も作らない」ことは、非常にもったいないです。継続した接点を作る上でおすすめなのは、メールマガジンです。さらにいうとステップメールがオススメです。
最近は SNS や LINE で連絡を取ってる場合も多いので、「メルマガなんて効果がない」と思っていらっしゃる方もいるかもしれません。しかしメールボックスを開いてみると、たくさんの企業からメルマガが届いていますよね。それはやはり、効果があるから送っているわけです。メルマガのリアル版は、「ピザ屋さん」や「スポーツクラブ」のチラシのポスティングです。それもなぜポストに入れてるかというと、効果があるからです。
—-「メルマガ」と「LINE・SNS」の違いとは?
杉本:LINE・SNS は99%の場合、友達や家族、知り合いなどとの連絡手段か、近況を知るために活用しています。 そのため、よほどその企業が好きじゃない限り、お知らせは見ないですよね。
その点、メルマガは効果がある。 私は以前、「アスメル」というメルマガスタンドを契約していたことがあります。ステップメールやメルマガを使って何度も何度も見込み客と接触し、「商品を買いたくなってもらう」ことが大事なんですね。
例えば、「昨日はラーメンを食べたくなかったけど、今日は食べたい」というタイミングってありますよね。その時にラーメンに関する情報を発信していたら、 お客さんは来てくれるかもしれません。
毎日メルマガを送るのは迷惑?見込み客との接触頻度の最適解
杉本:メルマガをオススメしていると「 毎日送っていたら、迷惑がられてしまう」と心配される方もいらっしゃいます。でも心配しなくて大丈夫です。山倉さんはメルマガが毎日送られてくることで、わざわざその会社にクレーム入れたことありますか?
山倉:「送ってくるな!」と言ったことはないですね。
杉本:言わないですよね。そして「読まないけど、メルマガの配信停止手続きなどもしない」ことも多いですよね。そういったわけで、心配しなくても大丈夫です。継続した接点を持って、新規顧客を獲得し続けなければ、ネットショップは成り立ちません。
「継続力がなかった私が、2011年から毎日ブログを書き続けられた理由」
山倉:杉本先生は2011年から毎日ブログを書かれています。どのようにして、毎日のネタを考えているのでしょうか?
杉本:先ほど「成功するネットショップは戦略がある」とお伝えしました。毎日ブログを続けている理由もそこにあります。 注目してほしいのは「ネタをどうするか」「やり続ける秘訣は何か」 という『やり方』の部分よりも、「なぜブログを書き続けているか」という理由です。
毎日体調が万全なわけではありませんし、お正月やお盆の時期も書き続けています。 それをやり続けられる理由は、ブログを書く目的がはっきりとあるからです。それは「継続して見込み客と接点をもつため」です。「目的があれば続けられること」はたくさんありますよね。私たちが毎日ご飯を食べるのは、空腹を満たすという目的があるからです。
—-自分の特徴を知って、戦略を立てる
杉本:目的を自分の心に刻めば、無意識のうちにやってしまいます。僕も昔は継続力がありませんでした。継続力がないので習慣化させることを目指しました。毎日やってる理由の1つは、私の場合「週3日やる」としてしまうと、継続できないからです。1日でも休むと甘えてしまうので、毎日やることに決めています。
山倉:自分の癖や特徴を知っておくことも、戦略を立てる上で大事ですね。
身につければ必ず売上は上がっていく「4つの力」
山倉: ネットショップで売上を伸ばすために大事なことを3つあげるとしたら、どんなことが必要でしょうか。
杉本:1つは「知性」。知性とは知識や情報。これを増やしていくことが大事です。そして知性を「知恵」に変えていって欲しいと思います。知恵とは問題やトラブルが起きた時に、知識や情報を使って解決する力です。
「困った時に人間の本性が出る」と言いますよね。問題が起こった時にも、それを解決できる本当の力を身につけてほしいと思います。
2つ目は「健康」。健康を広い意味で捉えると、体調・体力はもちろん、ストレスをコントロールする力なども含まれます。やはり健康がないと、知性も発揮できません。
3つ目は、私のようなコンサルタントをしてる人はあえて触れない、あまり触れたくない部分だと思います。3つ目に大事なことは「お金」です。お金がないと、通販サイトも魅力的なものが作れないかもしれません。また人を雇うことができなかったり、素晴らしいデザインを現実化することもできないかもしれません。
実情として、困ったことがある時にお金で解決できることは多いです。人手が足りなければ雇う、外注する、機械で代用する、という選択肢をとることができます。
—-この3つにもう1つの力が加わることで、必ず売上は上がる。
杉本:実はもう1つとても重要なことがあります。それは「実行力」です。 その実行力を支えるのが「ど根性」です。この4つが合わされば必ず、売り上げが上がってきます。
ネット通販の魔術師 杉本幸雄
山倉:最後にネット通販で成功していきたい方々に、メッセージをお願いします。
杉本: 皆さんそれぞれに「欲しい成果」があると思います。 それを手に入れるために「欲しい成果に見合うやり方」を正しく選んでください。
私はネットショップ出品の際に「楽天市場」を勧めています。すると「楽天は他のショッピングサイトと比べて、出店コストがかかる。それを勧める理由がわかりません。」というご意見をいただくこともあります。
なぜその意見の違い・キャップが生まれるかというと、「目指している目標が違う」からです。例えば、「月に3万円儲けたい人」と、「月に1億円儲けたい人」は、それを達成するためのやり方は変わってきますよね。そのため欲しい成果に見合うやり方を、正しく選んで欲しいと思っています。
また「片手間で楽々成功する」のは、どんなジャンルでも絶対あり得ません。耳障りの良いセールストーク、ビジネス書、セミナーに騙されないために、正しい情報を持つことは非常に重要です。
正しい情報を持つ=勉強することです。ネット販売で大きな成果を得るために、1番大事なことは「ターゲットとなる方々にとって、どのように役に立てるか」を考えることです。
杉本幸雄さんプロフィール
杉本 幸雄
ネット通販コンサルタント
ネット通販の魔術師
【プロフィール・実績】
昭和44年1月生まれ
小さな会社のビジネスモデルの仕組みを策定する事を得意としている。【必ず儲かる鉄板公式】 売上=商品×(集客+接客)
を考案し、コンサルティング指導では、商品企画・集客活動・接客活動と最適な価格戦略とターゲッティングなどのマーケティングを総合的に指南する点が、他のwebコンサルタントや広告営業会社とは大きく異なる。
これまで、起業家に対するコンサルティング指導で、およそ110億円の売り上げ作りに関与し、中でも楽天市場では、総合1位、ダイエット1位、健康1位、コスメ1位、食品1位などの実績は度々。独自のドメインショップの売り上げを30倍にするなども。
コンサルティング指導を行った、83.6%のクライアントが、それぞれの目標を達成している(平成26年2月現在)。
事業を成功させるためには、知力 体力 資金力と、ど根性が絶対に必要だという考えを根本にコンサルティング指導に当たっている。
【メディア】
書籍 片手間では絶対成功しないネット通販
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金園社 959円
インタビューを終えて
山倉:「片手間では絶対に成功しない」。マーケティングや集客をする上で、このように言い切ってしまうのは非常に勇気のいることだと思います。それだけ、ターゲットは限られてしまうし、ハードルは上がってしまう。ただ、それこそが杉本さんからお話いただいた、ターゲティングの極意だと感じました。「真剣に取り組む経営者さんの手助けをする」それが杉本さんが、日々情熱を持って取り組んでいることだと教えていただきました。